国語力と国語学習について

こんにちは!相模原市中央区矢部にある、個別指導塾SHIN塾長です。

この記事は、学習の仕方についてこの塾が考えていることを、自塾紹介の一環としてブログに書いていく連載の第5回目となります。過去の記事も是非読んでみてください!

本日は全ての科目に必須ともいえる、国語力の大切さ、そして学習方法についてお話をしていきたいと思います。

2018年に出版され、教育業界でも話題となった、新井紀子先生による「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の中でも触れられていましたが、現代の小中高生は半分近くの生徒が教科書の内容を正確に読み取ることができていないといった事実があります。学習塾で指導をする中でも、文章の意図をつかむことができていない、文字を追うだけで一文一文の意味を説明できない、算数や数学で問題文の内容を理解できない、といった生徒を多く見てきました。この「読み取る力」と、伴って伸びていく「伝える力」が少ないことが、国語に限らず全ての科目で、勉強がわからない、勉強が嫌いといった結果につながっています。

ではその原因は何なのか、指導を通じて感じているのは「文章の読み方を知らない」ということと「語彙力が足りていない」という部分です。

「文章の読み方」とは何かということですが、話を聞くのが苦手、文章を読むのが苦手、と感じている生徒は、聞きながら、読みながら「話の重要なポイントが何か」といった部分を意識することができていない場合が多いです。これは、説明的文章とは「言い換えや対比といった手法を用いながら、書き手が、読み手に伝えたいことを書いているもの」であり、物語的な文章であれば「出来事に伴って変化する登場人物の心情や関係性を、比喩や情景描写などといった手法を用いながら追っていくもの」であるという意識が、問題を解くときにできていないということです。この読み方を誰から教わることもなく意識している生徒もいれば、ただ長い文字の羅列ととらえてしまう生徒もいます。これは、構造を意識し、練習することで克服できるものです。国語の学習方法は、「本を読めばいい」「その人の持って生まれたもの」などといった風潮でとらえられることもありますが、正しい読み方を練習することで必ず伸びていきます。この文章構造に主眼を置いている教材として、塾でも使用しているものですが、「ふくしま式本当の国語力が身につく問題集」(大和出版)や、「出口汪先生著 論理エンジンシリーズ」(水王舎)が非常に有用です。私自身も、講師となって初めの数年間は国語の学習に対してあやふやな部分が多くありましたが、これらの教材から多くを学び、また実際に効果的であると感じています。

もう一点の「語彙力」については、そのままになります。わからない言葉が多すぎて、意味がわからないから読むことができていない場合です。これは、語彙力を増やす練習をすることに加え、「知らない言葉を聞き流す(読みとばす)」といった姿勢を正すことが大切になります。語彙力用の教材は市販のものでも多く出版されていますし、新聞や小説を辞書片手にでも誰かに聞きながらでも読むことだって効果的です。習慣的な練習で必ず力はついてきます。また、「知らなかったことを知る楽しさ」、語彙力に限らず学習全体に対して「できないことができた喜び」を感じることで読み飛ばしの意識は減っていきます。ただし、読む文章のレベルを生徒に合わせることが必要になります。難しすぎる文章を読むことは、読むこと自体を嫌いになってしまうことにつながりかねません。

身に着けた国語力は、学習の場で大いに力となります。また、文頭で紹介した新井先生の著書でも触れられていますが、今後AIの進化により新たな時代となる未来において、国語力は生きていくための大きな力ともなります。

個別指導塾SHINでは、小学生、中学生の皆さんとともに、一人一人のレベルに合わせた教材で、読んで、調べて、国語力を身に着けていきます。正しい学習法で、大げさに感じるかもしれませんが、生きていくための力をともに学びましょう!