定期テストの振り返りをしよう ~学年別学習ポイント中3編~

今回は中学3年生を対象とした6月定期テストの振り返りポイントについて書いていきます。

中1、中2のブログにも書いた、振り返りにおける大切な考え方は以下の通りです。

”やらなければならないことは、「振り返りを記録に残して、今やるべきことを書き出す」ことです。まずは振り返りを書き出しましょう。近年は学校でも振り返りレポートが課される場合もありますが、曖昧になっている「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」を書き出して、その記録を残すことが大切です。「次はがんばろう」でなく、「ここが上手くいかなかったから、こういうふうにやってみよう」と具体的にした課題を、学習計画にして日々の学習に取り入れていきます。細かな手順に関しては、以前書いたブログ記事「定期テスト振り返りを効果的に」に書いていますので、是非参考にしていただければと思います。”

中学3年生は受験生としての取り組みが必要となります。今回の試験の見直しにおいて重要なポイントは、「目標となる内申点に対するテスト結果との差を埋めること」、「受験勉強を始めること」です。

目標となる内申点とテスト結果の差を埋めること

神奈川県の公立高校受験では、中学2年学年末の成績と中学3年12月の成績を2倍して合算したものが内申点(学習の記録)として選考に用いられます。高校受験制度について、詳しくは以前書いたブログ「高校受験制度と内申点について」をご覧いただければと思います。

現在の時点で志望校がある程度固まっていたり、はっきりと決まっている生徒は、目標となる内申点に対してテスト結果がどれくらい達成できていたのかを科目別に振り返りましょう。提出物や授業態度なども含めて自分の成績が上がるのか、下がるのか、現状維持なのかといったある程度の予測をして、足りていない科目を上げるための取り組みをすぐに実施しなければなりません。全ての科目の見直しはもちろん必要ですが、「もう少しで成績の上がりそうな科目」や「もう少しで成績が下がってしまう科目」といった、成績に直結する科目に集中した取り組みも必要になります。特に音楽、美術、保健体育、技術家庭科といった実技科目は主要5科目に比べて勉強量が少なく取れるはずの点数が取れていない生徒が少なくありません。差し迫った「受験」を見越して、「内申点を1点でも上げること」に取り組む必要があります。

志望校がまだ決まっていない生徒であれば、振り返りに加えて「高校の情報を集める」ことを行いましょう。神奈川県の高校紹介ページ「はいすくーる・わんだーらんど」(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/tokushoku/hsw/)や高校受験情報を集めた情報サイト「カナガク」(https://kanagaku.com/)などが有用です。書店で購入できる高校受験案内の冊子は学校の紹介や平均内申点や偏差値がまとめられています(7月半ばの発売ですが、前年のものであれば既に学校にもあるはずです)。

一つ注意点として、志望校はまだまだ完全に決める時期ではありません。入りたいなと思う高校をいくつかピックアップして、8月の合同説明会や9月以降の個別学校説明会で本格的に決めていくことがよいでしょう。だからこそ、目標となる高校は内申点が多少足りなかったり、少し厳しいかなと感じる場合でも決してあきらめないでください。高く目標を持つことで大きく伸び、合格を勝ち取る生徒は過去何人も見てきました。

受験勉強を始めること

受験勉強は定期テスト勉強や普段の学習とは異なる部分があります。入試問題は、範囲が膨大であること、出題形式が特殊であること、難易度が非常に高い問題が出題されること、学校によっては更に形式の特殊な特色検査があること、が一例として挙げられます。つまり、普段の学習、定期テストとは相手が大きく異なるということです。

そのため、まずはじめに取り組んでほしいのは、相手を知ること、そのための最良の手段として「模試を受けること」です。模試を受けることで、その結果から入試問題に対して自分に足りていない部分を把握できます。例えば「社会の地理をほとんど忘れてしまっている」、「数学の証明問題がわからない」など、学年を超えた学習する指針を立てることから受験勉強は始まります。

今までに模試を受けたことがある生徒は、あらためて結果を見返して自分に何が足りていないのかを確認し、その学習をすぐに始めましょう。学校にもよりますが、次の定期テストは11月の場合が多く、テストが終わった今の時期である6月後半、そして7月8月の夏休みは、定期テスト勉強や普段の学習とは別の、入試問題を相手にした学習をする絶好の時期です。この期間で入試に出題される自分の苦手な部分、足りていない部分をどれだけ克服することができるのかが合否に大きく影響します。

まだ模試を受けたことがない場合は、7月7日日曜日に行われる神奈川全県模試(https://www.shingaku-kobo.com/)を是非受験してみてください。相手を知り、自分に足りていない部分を知ることが受験勉強の第一歩となります。

中3生にとって学習意欲に直結するのはなによりも「目標とする高校に入りたい」という強い気持ちです。高校受験は目標に向かって、躓きながら、悩みながら、大きく成長する機会になります。ご家庭だけではうまくいかないことや、お悩み等も多く出てくるとは思います。そんなときは、是非当塾をご利用ください。まずはお問い合わせから、ともに目標に向かって学習できることをお待ちしております!