思考を言葉にすること

こんにちは!個別指導塾SHIN塾長です。

今日は「思考を言葉にすること」について書いていきます。

学習の場面では、問題に対して答えを出すまでの間に、「何をどのように考えたのか」が大切になります。なぜ、どのように考えてこの答えにたどり着いたのかを積み重ねていかなければ、問題は自力で解けるようにはなりません。

勉強が苦手だと感じている生徒は、この部分が曖昧なケースが多いです。たとえ解答が合っていたとしても、「出てきた数字をなんとなく掛け算してみた」「文章の中で繰り返し見た言葉をそのまま書いてみた」「学校の先生が言っていたことと同じようにしてみた」など、そこにたどり着くまでの過程が曖昧であると、自分が間違える原因、弱点を自覚できず、又初めて見る問題に対応するための応用力が身につかなくなります。

当塾では、この「思考の過程」を重視しています。そのために、「なぜこのような答えにたどり着いたのか」を言葉にして説明してもらう機会を多くとります。もちろん初めは上手く言葉にできない生徒がほとんどです。ですが、考えて言葉にしようとすることだけでも大きな意味を持ちます。

「なぜできたのか」を整理しようとすることは、正確な理解を測ると共に、正解までの思考をパターン化して蓄積する訓練となります。又、「なぜできなかったのか」を整理しようすることで、自身の問題点を自覚することができます。できなかった問題の理由が、「知らないから適当に埋めた問題」「勘違いをしていた問題」「読み間違いをしていた問題」「式の立て方は合っていたが計算ミスをしていた問題」等と異なるのであれば、もちろんその後の学習内容も変えなければなりません。

経験のある塾講師や学校の先生は、生徒の解答から思考の過程をある程度類推できます。しかしながら、「これがあなたの問題点」だとして一方的に伝えるのではなく、自分で気づき、考えるために「言葉にしてもらう」方法を当塾では実践しています。もちろんその中で、問題点が複雑になって(わからない部分が多すぎて)、学習が嫌になってしまう、自信をなくしてしまうことは避けなければなりません。生徒自身が気づいた問題点を、解決までの道筋をつけながら、整理していくためのサポートを行います。

この「思考を言葉にすること」は、いい加減、ごまかし、妥協、曖昧、といった要素が目に見えるようになります。勉強が苦手だという生徒の中には、間違いを過度に恐れること、恥ずかしく感じてしまうことなどから、自覚無自覚にかかわらず、これらの要素に逃げていたことで学習が上手くいっていないケースも見られます。まずはその部分に向き合い、間違いから成長は生まれるということを理解することから学習は始まります。