成績表の振り返り方について

こんにちは!個別指導塾SHIN塾長です。

3期制の学校では、今週末や次週初めに成績表が配布されるタイミングです。上がった部分、下がった部分、先生からのコメントなどお子様とともに二学期の振り返りをする絶好の機会となります。結果に一喜一憂するだけでなく、どこが評価されていてどの部分が苦手なのかを振り返り、3学期からの学習につなげていかなければなりません。

そこで、今回のブログでは成績表の捉え方について書いていきます。できたことは全力で喜んで、できていなかった部分を3学期では改善できるように、是非参考にしていただければと思います。

成績評価の基本

学校成績は3つの観点別評価によりつけられています。その観点は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つです。その結果が、小学生であれば「◎〇△」や「大変良い、良い、がんばりましょう」などの3段階で、中学校であればそれぞれ「A゜~C」まで評価をした後に合計して科目別に1~5の5段階で表されます。詳細は神奈川県HPの学習評価の仕組み(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/cnt/f6679/index.html)をご覧ください。

要するに、3つの別々の見方で学習達成度を評価しているということです。これらが何を評価の基準としているのかを知り、成績表に書かれている結果と照らし合わせて今後の学習に取り組むことが必要になります。

知識・技能

主にテスト結果を基に評価される項目です。中学校の定期テストでは多くの中学校で解答用紙に配点が振り分けられているはずです。小学校では主にカラーテストの表面の結果が関わります。

他にも小テストの点数や単語や漢字などの暗記テストなども評価の対象になることが多いです。中学生で定期テストの点数が概ね80点以上(平均60点程度の場合)をとっているのにB評価がつく場合や、平均点が取れているのにC゜がつく場合などは、日ごろ行われている小テストなどの点数が取れていない可能性があります。定期テストだけでない日々の学習を見直す必要があります。

思考・判断・表現

テスト問題の一部(主に応用問題や記述問題※知識・技能と同様に定期テストでは解答用紙に配点を振り分けていることが多いです)や、グループワーク、発表、スピーキングテストや提出レポートなどを評価されます。小学校のカラーテストでは裏面の問題でこの観点を評価していることが多くあります。中学生で定期テストの合計点が高いのに最終的な成績が振るわない生徒では知識・技能とこの思考・判断・表現の点数差が大きいことがよくあります。

テストでは、公式や教科書の丸暗記に頼っている学習ではなかなか点数が上がらない部分です。なぜそうなるのか、どうしてその答えにたどり着くのかを考えること、数学では教科書の章末B問題や学校ワークのC問題、応用問題中心の問題集等を利用して強化を図る必要があります。又、発表やレポートの評価では取り組み方によって大きく改善できる部分でもあります。

苦手な科目においては独力では難しい部分でもありますので、知識・技能との乖離が大きくその克服を目指す場合には、学校の先生や学習塾を利用してみることをお勧めします。是非当塾へもお問い合わせください。

主体的に学習に取り組む態度

授業での振る舞いや、グループワークでの役割、宿題、学校ワーク、ノートといった提出物、一部の科目では定期テストでも振り分けられていることがあります(その際には他観点と同様に解答用紙に振り分けがあるはずです)。特に中学生でこの部分CやC゜がつく場合は、提出物を適切に出していないことが原因であることが多いです。

提出物を「提出した」という最低限のラインは「期日までに」「全てのページを埋めて」「丸付けまで終えられている」という状態です。これは先生からの指示を、期日までに取り組む意思があるのかといったことへの評価でもあります。ノート提出でもプリントを配布してノートに貼り付けることを指示する先生の場合は、それが欠けていたり、プリントの空欄が埋められていないといったことでも悪い評価がつきます。

提出物やノートに不備がある場合は、もっとも評価を上げやすい部分でもあります。学校の面談などでも伝えられているかもしれませんが、目標をもって計画して取り組むことで最低でもB評価に上げなければいけません。今年度からの公立高校受験では、新たに中3時の「主体的に学習に取り組む態度」が独立して入試の合否に関わる部分ともなりました(詳しくは以前のブログ「高校受験制度と内申点について」をご覧ください)。この点からも一刻も早く取り組み方を変える必要があります。

又、提出物をしっかり出し、成績に3や4がついてい生徒で「主体的に取り組む態度」がBからAにならない、AからA゜にならないといった部分で取り組み方に苦労しているケースもあります。学校・先生によってははっきりとした基準を示してくれている場合もありますが、そうでないのであれば対策が難しい部分でもあります。その場合は提出物やノートで高評価を得ている友人と比べてみることや、学校の先生に直接「主体的に取り組む態度を上げるために必要なこと」を聞いてみることも良いです。

まとめ

これらの観点別評価を自身のこれまでの学習と照らし合わせ、改善する部分を決めて取り組むことが大切です。一度に多くを求めるのではなく、やることを絞って、紙に書きだすなど見えるようにして取り組むと良いでしょう。そして次の学期末にできたことできなかったことを再び振り返り、できることを増やしていく取り組みが正しい学習の姿勢です。成績表の配布は、努力が実った嬉しさ、成績がふるわなかった部分に対する悔しさ、できるようになりたいといった前向きな姿勢を引き出す大きなチャンスです。具体的に何に取り組むべきなのかを見つけ出し、本人、家族が共有することに是非とも取り組んでいただきたいです。

補足

観点別の評価項目は以前から行われていたものでしたが、2020年からの教育改革で方針や項目内容が変更され、中学校でははっきりとした基準が示される学校も増えてきました。テストで何点以上をとればA評価になるといった基準を学年の最初に明示することや、提出物には返却時にA~Cの評価を記すようになったりと、生徒や家庭側でも見えやすくなってきた部分は多くなっています。とはいえ、まだブラックボックスとなっていると感じられる部分もあり、テストの点数や、提出物、授業態度などを勘案しても納得のいかない評価をつけられたと感じることもあるかもしれません。

その時は、先生に尋ねてみることも必要です。可能であれば「なぜこんなに低いのか」といった姿勢よりも「どうすれば成績があがるのか」といった形で尋ねてみるのが良いかと思います。先生も生徒の成績を低くしたいとは思っていないので、具体的に取り組み方を教えてくれるはずです。

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