教科書の使い方

こんにちは!個別指導塾SHIN塾長です。今回は教科書の使い方について、記事を書いていきます。

教科書は使い方によっては非常に優秀な教材です。内容に関しては国内有数の教育者のお墨付き(?)であることはもちろん、学校のテスト、私立中学受験を除く受験問題には教科書の内容からしか出題されません。極論でいえば、教科書だけ用いて学習したとしても、テストや受験問題で満点を取ることは可能なはずです。

とはいえ、教師の指導の下で使うことを前提としているため、科目によっては「対象となる学習レベルが絞られていない」「問題演習がない」「解説が不十分であり独力では厳しい」・・・などといった問題があり、うまく使おうと思うとやや難しい側面があります。もちろん学校の先生の中には、教科書を使った学習法を具体的に指導される方もいらっしゃいますが、実際に取り組んでいる生徒は少ないのが現状です。本来は、生徒一人一人が先生の指導を踏まえて、自分にあった教科書の使い方を模索していくとよいのですが、大半の生徒にとってかなり厳しい注文であるとも感じます。

そこで、今回はおすすめの教科書利用法を、当塾の学習法と合わせて紹介していきます。もちろん一人一人、目標や学力は異なりますので全員が同じように行っているわけではありませんが、おおまかな使い方を科目別に書いていきます。是非参考にしていただければと思います!

英語 

リスニング・スピーキングの最強教材

英語の教科書は、なんといってもリスニング、スピーキング教材としての活用をおすすめします。QRコードが本文すべてについているため、「教科書本文の音声を英文を目で追いながら聞く→目で追いながら一緒に発音する→英文を見ずに一緒に発音する」といった練習を繰り返し行うことを塾生には指導しています。まずは英文をQR音源と同じように、同じスピードで発音できることが第一目標です。大切なのは繰り返すこと、そして誰かに聞いてもらうことです。実際に読むだけであれば5分もあれば複数回繰り返しが可能です。英語を勉強する前の準備運動として習慣化するとよいです。誰かに聞いてもらうのは、テストとして相手に話す練習や、間違った部分を見直すためです。塾の先生はもちろん、保護者、兄弟を上手く利用するのもよいでしょう。しかし、文法の解説がほとんどないことや、英語学習内容の難化から、教科書だけを用いての文法学習はかなり難しくなっています。リスニング、スピーキングに限れば最良の教材であるといえます。

国語 

新しい文章の予習

国語は教科書本文の予習を必ずするようにと塾生に指導しています。学校で新しい単元、文章に入る前には、その文を一度読み切ってから学校の授業に臨むと、先生の解説、読み方の指導が格段に理解しやすくなります。予習の注意点としては、①知らない言葉は必ず調べること ②文章に対する感想や自分の考え方を持ち、それと先生の解説を比較して学習する姿勢を持つこと(自分の考えに固執しすぎないこと)、です。家での学習であれば、音読することも大切です。小学生だろうと中学生だろうと、音読は言葉の意味、つながり、文の構成をとらえるうえで必須です。

算数・数学 

良問の揃った問題集

算数、数学は例題を用いた解説付きの問題集として使用できます。練習問題も掲載されていますので、自身の理解度に合わせて、予習でも復習でも使用できます。章末問題には難易度の高い思考力を要求する問題もいくつか含まれています。中学生の定期テストでは類似の問題が出題されることもあるため、高得点を目指す生徒は、教科書の全ての問題、学校ワークの全ての問題を自力で解ける状態にしておくといった対策が有用です。問題数が少ないこと、練習問題の解説があまりないことが弱点ですが、学校ワークの使用、わからない点は学校の先生や塾の先生に聞くことで解決できます。数学が比較的得意な生徒にとっては、いくつも問題集に取り組むよりも、教科書と学校ワークの問題を繰り返し取り組む方が、よほど良いテスト対策になります。逆に数学が苦手な生徒にとっては、使い方が難しく感じるかもしれません。教科書だけでなく他の教材や学習法が必要となる場合も多くありますので、学校の先生や塾の先生といった専門家に相談するとよいでしょう。

理科 

週毎の復習教材

ノート提出を行う学校も多く、ノートまとめに、授業の復習にと活用できます。具体的には、1週間に1~2時間程度は、必ずその週に学習した内容を教科書に沿って復習してノート整理する時間をスケジュールに入れるようにと塾ではアドバイスしています。又、ノート整理だけで終えるのではなく必ずその後に問題演習を行うようにとも指導しています。理科や社会では、教科書を読むだけ、まとめるだけ、といった学習になってしまう生徒が多いです。学習法の話になってしまいますが、学んだ知識をアウトプットする問題演習は必須です。問題集は学校ワークで良いのですが、学校ワークがない場合は市販の問題集を買うことをお勧めします。問題演習を行うと、特に物理や化学を中心とした分野では、「なぜそうなるのかわからない」といった疑問が出てくるはずです。これを自身で調べたり、学校の先生、塾の先生に質問して解決することで理科の力はついていきます。テスト前に一気に学習するのではなく、教科書を用いた復習を最低でも毎週行っていくこと、そして疑問を解決することが大切です。

社会 

流れをつかむ教材

社会も理科と同じく、ノートまとめと問題演習を、教科書を使用して行うことをお勧めします。もちろん1週間に一度は復習と問題演習の時間を持つことも同様です。社会の学習は、問題集のみの学習だと語句の暗記になってしまいがちですが、教科書ではその語句にまつわる知識や前後関係をとらえることができます。又、わからない言葉を調べようと思ったときには索引を使って調べる辞書的な使用もできます。理科に比べると文章が平易であり、またフリガナも多く振られているため、教科書と問題集のみで独力で学習することも大いに可能です。

まとめ

おおまかな使い方の紹介は以上です。いままでやっていなかった使い方や取り組み方があったらぜひとも参考にしていただければと思います。当塾ではこれらを活用した目標設定と計画の立て方、その進め方を指導しています。学習に関するお悩み、ご相談等がありましたら、ぜひお問い合わせください!