新中学生 春休みの過ごし方

こんにちは!個別指導塾SHIN塾長です。

3月半ばとなり、来週は多くの小学校で卒業式が実施されることと思います。6年間の思い出や成長を振り返るゴールであるとともに、より広い世界へと羽ばたくスタートともなる、生徒にとって一つの大きな節目となります。

そして、小6生は他学年よりもほんの少しだけ早い春休みに突入することとなります。この春休みを利用して、中学校での学習への準備をしっかりと行うことが大切になります。中学校の学習に対して不安を持っている生徒やご家庭は多いと思います。今回のブログでは、春休みに取り組みたいこと、中学生になるまでに身に着けておきたいことを書いていきます。昨年12月に「小6生の中学準備」という内容で記事を書きましたが、その内容を春休みに合わせた内容にまとめなおし、また理科や社会といった科目についても触れていきたいと思います。以下、科目別にポイントを挙げていきます。

国語 【漢字と語彙の復習】

国語の読解が苦手だと感じる場合の多くは、漢字や言葉を知らないことが原因になっています。読めない字、知らない言葉が多いとそれこそ穴あきの本を読んでいるような感覚になっていることもあります。中学校入学に向けて、重要漢字や語句の復習をすることが最優先です。春休みの期間に合わせて、「10日でしっかり総復習! 小学6年間の漢字・言葉(数研出版)」などのような、短期間で日数に分けた取り組みのできる問題集を用いると良いでしょう。後述する英語もですが、短い時間で良いので日々繰り返すことが漢字や単語には必要になります。春休み中に10日間漢字の学習をする日を決めて行うことで、コツコツと進める練習にもなります。

算数 【中学の予習よりも計算の復習】

中学校初めの単元は正負の数の計算です。そこでは小数分数を含む四則演算が確実にできることが必須となります。ここで計算に曖昧な部分が存在すると理解の妨げになるだけでなく、数学が嫌いになる大きな原因ともなります。中学校に上がる前にやるべきことは、予習ではなく確実な計算力を身に着けることです。特に分数の足し算引き算は小6で触れることがあまりない単元であり、忘れている生徒も多い分野です。上述した前回のブログにも書いたことですが、確実に計算できるということは、「九九のように考えずに正確な計算ができる」状態です。そこを目指して、計算をあらためて見直すことが春休みにはお勧めとなります。「小河式プリント中学数学基礎篇 (文藝春秋社)」などは、小学校の計算総復習から正負の計算と方程式までをカバーする良い問題集です。学習の仕方も書かれていますので、前半の小学校計算復習を進めるのが良いでしょう。

理科 【自然と触れ合う体験】

中学校理科は小学校で学習した内容をより詳細に学びなおす形で進みます。小学校時点で絶対に知らなければならない知識というものも特段はありません。それよりも、自然に対しての探求心や、学ぶ上で活用できる実体験を持つことが大切となります。動植物園や水族館などだけでなくとも、お花見や山登り、釣りやキャンプ、旅行といった経験も大きな武器となります。是非とも小学校最後の長期休暇を利用していただければと思います。だからといって、子どもの「なぜだろう」無理やり引き出すようなことはおすすめできません。楽しんで身についた体験は、自ずと学習の中で力となります。「見たことがある」、「聞いたことがある」、「やったことがある」を増やしていくのがよいでしょう。

社会 【地理や歴史の基礎復習】

中学校の社会は、地理と歴史に分かれます。理科と同じく小学校で学習したことの学びなおしとなる部分も多いのですが、最低限知っておいたほうが良い知識はいくつかあります。地理については都道府県の位置と名前(できれば県庁所在地)、世界主要国家の位置と名前は知っておくべきです。地図や地球儀を用いた学習や「るるぶ マンガとクイズで楽しく学ぶ!47都道府県 (‎ JTBパブリッシング)」のような楽しんで学習できる本も多くあります。又、ゲームの「桃太郎電鉄」は地理の概要をおさえるのに大変有効です。世界版、日本版と発売されていますのでご家族でも楽しみながら学んでいくことができます。

歴史については、小6で概要を学習したばかりですので覚えている事項もおおいとは思いますが、歴史をストーリーとしてとらえる見方を持つことが大切になります。春休みの期間を利用してマンガ日本史を読んでみたり、「ねこねこ日本史(Hulu,Amazon prime,U-nextで配信)」のようなアニメ動画を見ることがおすすめです。入り口として興味を持つことが歴史の学習には大きな力となります。楽しみながら興味を持つことを第一に考えるのがよいでしょう。

英語 【書く、発音を中心とした単語練習】

コミュニケーション中心の小学校英語から、コミュニケーションに加えて文法事項や記述が求められる中学英語への移行は、中学生の英語嫌いを作り出す原因となっています。小学校の教科書に出てきた単語や表現を「読める」「知っている」ものとして扱い、時には「書ける」ことも前提として求められる場合もあります。アルファベットの書き方、発音の仕方、単語を読んで意味がわかり書けること、これらを春休みに集中して取り組みたいです。「小学生のための英語練習帳シリーズ(旺文社)」は短い期間でも使いやすい教材です。アルファベットの書きや読みが不十分ならばシリーズの①から、発音とともに単語を書く練習を行うシリーズの②まで完了できると中学校の学習につながる基礎となります。中学校の現行教科書は体系的な英文法の習得には不向きですので、入学後もシリーズの③と続けていくこともおすすめです。

まとめ

小学6年生は卒業、進学と期待と不安が入り混じった春休みとなります。だからこそ「自分がどんな中学生になりたいのか」「どんな中学生になりたくないのか」を考えてもらい、そこから春休み学習につなげていく、自主性を促すチャンスともなります。中学校の学習や、高校受験の相談など、生徒や保護者の方が不安に感じることがあれば、その際は是非とも当塾へとお問い合わせください。小6生、4月からは新中1生となる生徒皆さんにとって、より良い学習のスタートを切りましょう!